センター概要
日本各地には、地域の気候に依存した様々な発酵醸造食品が根付いています。滋賀県では、琵琶湖をはじめとする自然の恵みによって独自の発酵文化が発展しました。多くの発酵醸造に関わる微生物は明らかにされていますが、鮒寿司や漬物などの特定の微生物を添加しない自然発酵では、その発酵プロセスが完全には解明されていないものもあります。また、自然界には優れた発酵特性をもった未知の微生物が生息しているかもしれません。
本センターは、発酵食品、自然環境(土壌や動植物)など、さまざまな探索源から微生物を分離し、研究することを目的として、令和3年(2021年)に設置されました。2023年度までの3年間は、本学の重点強化型研究推進事業として、分離された微生物リソース(資源)の研究を通して、発酵食品の発酵プロセスを詳細に明らかにし、その成果を滋賀県の発酵醸造産業に活用すべく活動してきました。
2024年度からは、新たに本学の学際的研究プロジェクトに採択され、「微生物の有用機能を介した発酵醸造学とスポーツ栄養学の融合とマネジメントによる滋賀県域における応用展開」をテーマに、研究体制を拡充して、より学際的に研究を推進していきます。
【→プロジェクト詳細】
沿革
【第1フェーズ:2021年4月~2024年3月】
重点強化型推進事業に採択され、「発酵醸造微生物リソース研究センター(Microbial Resource Center for Fermentation and Brewing)」を設立し、研究活動を展開。
センター長:田邊公一(農学部食品栄養学科・教授)
【第2フェーズ:2024年4月〜】
学際的研究プロジェクトに採択され、「発酵醸造食品機能性研究センター(Research Center for Functions of Fermented Food)」と改称し、新体制での研究を始動。
センター長:島 純(農学部生命科学科・教授)